保育士の子供は優先的に保育園へ…でも根本的な保育士不足は解決しない!

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「保育士の子供は優先的に保育園へ…でも根本的な保育士不足は解決しない!」

潜在保育士は全国に約80万人!

政府が、保育士の資格がありながら保育士として働いていない人(潜在保育士)に対して、優先的に保育園に入れるように各自治体に通知をした。これは全国に80万人いると言われている潜在保育士を保育園に復帰をさせ、保育士不足&待機児童を解消する狙いがあると言われている。

潜在保育士って全国に80万人もいるなんて驚き!
うむ。中には保育士として復帰したいが待機児童で復帰できないという人も多いんじゃ!

判断は各自治体に任せられていますが、ほとんどの市区町村がこの取り組みを受け入れて実行すると考えられています。それぐらい各保育園は保育士確保に苦戦をしているのです。

各自治体が保育士の子供を優先的に保育園に入れるという政策を打ち出したら他の住民から文句が出ますが、国が推進して行う取り組みであれば、文句を言う人もそこまでは多くないと見込んでいるのでしょう。

国が率先してくれる対策なら文句も出なさそうね!
国としてはどう待機児童・保育士不足を解消するかが課題なんじゃ。

 

メリットもあるがデメリットもある

今回の対策は、保育士不足を解消するという目的で実施をされるために、子供を預けたいから保育士として働くという選択を選ぶ人も少なからずいるでしょう。ですから保育士不足問題の解消には良い政策だと思います。

ただ難しいのは待機児童で困っている人たちは保育士以外の仕事をしている人が圧倒的に多いということです。

もちろん長く考えれば、

○保育士の子供を優先的に保育園にいれる
 ↓
○保育士不足が解消をする
 ↓
○児童の受け入れ人数が増える
 ↓
○待機児童が解消され、働ける親が増える

という循環になって保育士問題や待機児童問題が解消されるかもしれません。

しかし、これは長い目で見た時の話であって、待機児童の親からは「何で保育士の資格をもった人だけが優先的に入れるの?おかしくない?」と反発があるのも間違いありません。

保育士ではない親御さんから文句がでるのは当たり前か…

待機児童を抱えている親は「1日でも早く保育園に入れたい!」と思っており、保育士の資格者だけが優遇されるのはとうてい納得してくれないでしょう。

知り合いのお母さんと仲が悪くなってしまう場合も考えられる

しかし今回の政策にどこの地域も前向きになって取り組むはずです。「働きたいけど保育園が決まらない」と切羽詰まっているのであれば、保育士として復帰をするという考えをもってみてもいいのかもしれません。

 

各自治体も必死で保育士確保に乗り出す

全国各地で保育士不足は加速しており、大阪市では保育士不足により受け入れ児童の人数を減らさなければいけないという事態にまで進展しています。一方で各自治体が色んな策を練って保育士確保に乗り出しているんです。

各自治体の具体的なプランの紹介じゃ!

 東京都世田谷区:毎月1万円を給与に上乗せ(半年間)

 東京都杉並区 :5万円分の商品券を配布

 埼玉県    :埼玉県の良さを知ってもらおうとバスツアーを取り入れる

 茨城県水戸市 :就職したら10万円を支給。更に無利子で40万円まで貸し付け、2年間働けば返済の必要無し

上記以外の地域でもほとんどの市区町村で保育士への補助を行っています。補助の内容は各地域によって違うので年度が変わるタイミングなどでチェックしておくと良いでしょう。

バスツアーは微妙だけど…w色々な対策をとっているのね!
理想は各市区町村が競い合って保育士の給与・年収を底上げしてくれるといいんじゃが。もう少し先の話になるかもしれない。

 

 

保育士の給与・待遇は上昇傾向?

今回の保育士不足解消の対策は全国的な取り組みになるでしょう。

しかしながら保育士不足の根本にあるのは「給与の低さ・忙しさや責任の重さに対して待遇が合わないこと」です。子供を優先的に保育園に入れるという入り口だけを良くしたからと言って、「じゃあ保育士として働こう」とはなりません。

現時点では新しく働き始める保育士に対しての対策が中心になってきています。しかしながら現在働いている保育士も抱えている問題が様々あります。

今後保育士として働く条件や待遇がさらに良くなっていくと考えられていますが、現場の保育士のリアルな悩みを国が本気で解決しようと動かなければ待機児童の根本的な解決は難しいでしょう。

この両者が働きやすい環境が整って初めて待機児童の解消が見えてくると思います。

すでに働いている保育士への補償もしっかりしてもらいたい!各自治体さんお願いします。

今回のニュースはコチラ。

保育士の子、優先的に保育所へ 政府、全国自治体に要請

政府は、保育士の子どもが来年度から優先的に認可保育施設に入れるようにすることを全国の自治体に要請した。保育士不足が待機児童問題の要因の一つとなる一方、資格がありながら保育所で働いていない「潜在保育士」は約80万人いるとされる。この人たちの現場復帰を促し、待機児童の解消を進めたい考えだ。

内閣府厚生労働省文部科学省が9月29日付で都道府県などに通知し、管内の自治体への周知を求めた。実施するかどうかは各自治体の判断になるが、すでに実施している自治体もあるという。
http://www.asahi.com/articles/ASKB24GHYKB2UTFK00C.html

 

 

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